名前のとおり、「若手でテストに興味がある者」を主な対象とし、夏と冬、年に2回開催しています。1泊2日の泊りがけで、様々なセッションやワークショップに参加し、参加者との交流を深めることで成長していただくことを目指しております。

若手が主役
WACATEの主役はあくまでも若手エンジニアです。36歳以上のベテランの方の参加ももちろん歓迎ですが、若手が積極的に議論に参加できるよう、配慮いただくようお願いします。
Workshop for Accelerating CApable Testing Engineers:内に秘めた可能性を持つテストエンジニアたちを加速させるためのワークショップ
名前のとおり、「若手でテストに興味がある者」を主な対象とし、夏と冬、年に2回開催しています。1泊2日の泊りがけで、様々なセッションやワークショップに参加し、参加者との交流を深めることで成長していただくことを目指しております。
WACATEでは「若手」を、テストに関する業務経験を問わず「35歳以下」と定義しています。自身や相手の業務経験の長さなどは一切気にせず、若手同士で2日間、テスト技術について徹底的に考え、議論を交わし、気づきを得ていただきます。
若手を主体とした、WACATEの運営のための活動をボランティアで行います。日々の打ち合わせやコンテンツの作成、当日の運営など、全てを手弁当(自腹)で活動しています。また、実行委員といえども当日は規定の合宿費を支払って参加します。
以下の3つのコンセプトをご理解いただいた上で、WACATEへご参加ください。
最近の実行委員ブログの記事です。
WACATE 2025 夏に参加いただいた皆さん、お疲れさまでした!
各班の発表後にお話ししたフィードバックですが、時間が足りずに伝えきれなかった部分がたくさんありました。そこで改めて、皆さんにお伝えしたかったことをまとめてみました。参加していない方には「何の話?」という内容かもしれませんが、ご容赦くださいね。
このフィードバックは、各班3分間の発表とワーク中に拝見した内容をもとに書いています。発表では触れられていなくても、実際にはここで挙げるポイントをしっかり実践されていた班もあると思います。「ちゃんとやってたのに、なんで指摘されるの?」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、その点はご理解ください。
また、あくまでも、私ブロッコリーの個人的な意見です。WACATE実行委員会の総意ではない点もご理解ください。
「テストしたいこと」を見ていると、宿泊予約システムなどといった他の予約システムでも同じようなことが書かれているケースがありました。これって、今回の業務ならではの部分をしっかり理解できていないサインかもしれません。
発表で「閉店時間を考えると…」や「このシステムでは、お金よりもまず予約が取れることが重要だから…」といった意見が出ていたのは、とても良い視点だと感じました。そのシステム特有の観点を見つけられると、テストもより価値のあるものになりますね。
今回のワークでは、テスト内容を絞り込むチャンスが2回ありました。
1回目は、テスト分析での優先度付け。ここで「これは優先度が低いからやらない」と判断できたはずです。
2回目は、テスト設計時の網羅基準設定。ルールに従ってケースを洗い出した後、「このケースは実際にはテストしない」と決めるタイミングです。
普段の業務でテスト分析やテスト設計を頭の中だけで済ませがちな方は、この取捨選択が曖昧になっているかもしれません。「なぜこれを選んで、なぜこれを捨てたのか」を明確にしておくことって、意外と大切なんです。
ちなみに、「デシジョンテーブルで表現したけど、ケース数が多くなったのでペアワイズで削った」という発表がありましたが、これは「デシジョンテーブルテスト」と「ペアワイズテスト」を混同されているように見えました。テスト技術は正しく理解して使いたいですね。
テスト実行で時間が余って、当初のテスト設計では考えていなかった部分をテストした方もいると思います(これを「探索的テスト」と呼ぶ人もいるかもしれません)。
そこで不具合を見つけても、「ラッキー!」で終わらせないでください。「なぜ最初のテスト設計で拾えなかったんだろう?」を振り返ってみてください。
今回は偶然その部分を見ただけかもしれません。でも、こういう不具合をもっと確実に見つけるには、テスト設計の段階で組み込めるはずです。この振り返りも、テスト完了というプロセスでやるべき大切な作業の一つだと思っています。
今回は要求仕様書と受け入れテスト計画書があったので、3色ボールペン法を使った仕様書読み込みをプロセスに入れました。
でも皆さんの現場はどうでしょう?「もっとしっかりしたドキュメントがある」という組織もあれば、「Figmaの画面デザインしかない」という組織もありますよね。
画面デザインしかない環境なら、3色ボールペン法はあまり役に立たないかもしれません。でも画面により注目することになるので、業務分析をもっと丁寧に行うプロセスがあっても良いかもしれませんね。
また、「普段はテスト手順なんて詳しく書かない」という組織もあるでしょう。それはそれで構いません。ただ、「自分たちはテスト実装というプロセスを省略しているんだな」と自覚しながら業務に取り組むことが大切だと思います。
今回のやり方は、WACATEなりの一例にすぎません。「これが絶対的な正解」と言いたいわけではありません。黒木さんのセッションでもお話があったように、テストプロセスには様々な定義があります。皆さんの組織に合う形にテーラリングしてみてください。
偉そうなことをたくさん書きましたが、私も日々勉強中です。皆さんと一緒に切磋琢磨しながら、より良いテストについて考え続けていきたいと思っています。
WACATEの内容や今回の投稿について、疑問や意見がある方はぜひ教えてください。お待ちしています!
今回のWACATE2025夏でも3賞の景品と抽選で本をプレゼントさせていただきました。
この本は、以下のような理由で選んだ本です。
・招待講演者の方に選んでいただいた本
・WACATE2025夏のセッションを作るにあたり読んだ本
・セッション内容に関連してWACATE実行委員が勧めたい本
参加者皆さまの参考になる良い本だと思いますのでブログで紹介します。
書籍名 | リンク |
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ソフトウェアテスト教科書 JSTQB Foundation 第5版 シラバス2023対応 | Amazon |
ソフトウェアテスト技法練習帳 ~知識を経験に変える40問~ | Amazon |
ソフトウェアテスト技法ドリル【第2版】テスト設計の考え方と実際 | Amazon |
現場の仕事がバリバリ進む ソフトウェアテスト手法 | Amazon |
マンガでわかるソフトウェアテスト入門 テスターちゃん Vol.2 | Amazon |
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基本から学ぶテストプロセス管理 | 電子書籍なし/中古のみ |
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スーパーエンジニアへの道 技術リーダーシップの人間学 | Amazon |
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参考になれば幸いです。
2025年6月28日(土), 29日(日)にトーセイホテル&セミナー幕張(新習志野駅近く)にて、
59名参加いただきWACATE2025夏を開催し無事終了しました。
参加者の皆様、ご講演いただいた吉澤 智美様、応援いただいた皆様、アドバイスをいただいた皆様、
ありがとうございました。
尚、次回のWACATE2025冬は12月20日,21日に開催予定です。また皆さまにお会いできるのを楽しみにしています!